自分で治す

 専門学校に入学して最初はシリコンの練習台に鍼を打つ練習をし、次に自分の足三里に打ちましたが、入学した時には横一直線の同じレベルなのだからと思い、私は利き手でない左手でも鍼を打つ練習をしました。体もどちらかといえば柔らかい方だと思います。なので手の届く範囲で自分の体に鍼を打つ練習をしたものです。鼻の下の水溝穴などは打った瞬間涙が出るくらいの経験をしました。他人様には絶対できない場所も打ちました。隠部なんかは特にそうですよ。どんな感じか私は知っているつもりです。

 膝を痛めたときに自分の膝くらい治せなければ人の膝は治せないと思い、どうにか治療できました。もし自分の膝の治療が出来ないならこの仕事をするのを辞めようと思っていたほどです。

 さて、今回左足の甲が腫れて痛み歩くのもきつくなって来まして病院へ行きレントゲン写真を取り、採血をしましたが検査は特に問題なく、ドクターからは湿布とボルタレンの錠剤を処方されました。

 私は整形外科に勤務していたこともあり、現代医学を否定する気はありません。補完することでいいと思います。色々と治療に使うツボをこの数日間変えてみて結果が出るかどうか観察中です。

 以前にも書きましたが、鍼治療は「どんな症状でも全て1回で治療できる手段ではない」です。「鍼したけど治らない。」と言われるのが非常に腹立たしいのですが、今回、自分の足をどうにか治してみたいと思います。以前、足の痛みでいらした患者さんがあったのですが残念ながら1度では痛みを取ることができませんでした。何度か鍼を続けたら結果が出たのかもしれません。連休までもしくは連休明けには自分の足をどうにかしたい。これで結果が出たら私は多くの足の痛みに悩んでいる人たちの力になれると信じています。

大型連休について

10日連続でお休みの方がどれだけおられるか存じませんが、4/15現在、28日に1件ご予約をいただいております。基本的には休みなく営業の予定ですが、家族サービスでどこか1日はお休みをいただくかもしれません。

故障発生

 今月に入ってから川沿いをランニング再開したのですが、40代も半ばを過ぎてくるとどうしても回復力が落ちてくるようで、左の膝に痛みが出てしまいました。基本に立ち返って膝を自分で鍼治療しています。

 以前スランプに陥った時に自分の膝を治療できなかったら他人様の治療はできないし、治らなかったらこの仕事を辞めようと思っていた時期があります。いい結果が出たので現在仕事を続けているわけですが、もう一度自分で自分の治療に取り組んでいます。

 素晴らしい宣伝をして集客しても、やはり結果が出なければ患者さんはついてきてくれるわけがありません。「トシだから」という言い訳はしたくないので運動は何かしら続けて体力と筋力は維持しておきたいと思っています。私の娘たちは小学生ですが中学生になっても負けない程度の身体能力を維持したい。(残念ながら逆立ち歩きとか後方宙返りとかは出来ませんけども)

 イチローは現役を引退しましたがそれでも毎日トレーニングをしています。同世代のヒーローと全く同じことができるわけではありませんが、私なりのペースで同じように続けたいと思っています。

おかげさまで

 おかげさまで開業して1年が経ちました。まだまだ安定した経営とはいきませんが、少しずつ患者さんが増えてまいりました。業界に入って10年以上積み重ねてきたことは決して間違っていないと思います。間違っているとしたら私が勤務してきたクリニック、院長と院長がアドバイスを受けている大学病院のドクターを否定することになりますから。

 鍼灸の世界にあって私は病院での勤務を経験してきました。整骨院や鍼灸院では行うことのない診療補助は今になって思い返せばいい経験でした。医師でないから投薬することはありませんが、職場で製薬会社が時々新薬の説明会をしてくれ、学校では学ぶことのない薬剤の話も貴重なものでした。これからも今までの経験と独立してから得た経験とを組み合わせて鍼灸師の仕事に取り組んでいきたいと思います。

どれだけ飲めばいいの?

 我が家にある60cm水槽の水が1日に約1リットル蒸発しています。加湿器ではないし熱帯魚用に水道水を彼ら用に無毒化しないといけないので以外に困ってしまいます。

 目に見えて水分が足りないなと思うのは自分の手がカサカサになっているのをみるとそう思いますし、どれだけの水分を摂る必要があるのかなと考えますが、大抵の方はしっかりと水分は摂っているとおっしゃる。かかりつけの内科医が非常に面白い目安を教えてくれました。

「おしっこの色が完全に透明になるまで。」

  誰の目にもわかりやすい。男性であれば大抵は目の前でその色を確認できますが、女性はさっさと流す前に一度ご覧ください。「回数行きたくないから飲まない。」とおっしゃる高齢者の方がおりますが、入浴時に見てください、白くなった皮膚が床にパラパラ落ちているでしょう、つまり皮膚に水分が達してません。当然、喉の粘膜にも足りないのでインフルエンザウィルスが体内に入り込む足がかりになりますし、痰が形成できないので咳をしだすとなかなか止まらなくなります。

 ヒトを構成しているうち、水は約60%と言われておりますが、中年になればその構成割合は下がります。年齢を重ねればさらに下がります。夏場に汗をかいて脱水を起こしますが、暑くなくても脱水を起こしてます。

脈診

 父が先日緊急で心臓カテーテルを使って心筋梗塞の手術をしました。意識がなく、生理データは最悪で手術も非常に悩んだのですが、やるだけのことはしようということになりました。5時間後、術後CCUにて面会したのですが、モニターには心拍数144、血圧が76/44でどう見ても1日持たないかもしれないと思いました。私は思わず父の手首を取りました。従姉妹に看護師がいて、この時一緒にいたのですが、彼女は「その血圧じゃ腕では取れないと思うよ。」と言いました。しかしながら、ここは鍼灸師のプライドでもあります。私はその早くて微弱な脈を感じ取っていました。

 六部定位診という脈診の見方があります。それによって「命門」の脈を診るとしっかりと脈を感じました。数字上では微弱ですが実際の感覚はそれほどでもなかったのです。

 父はCCUに入ってすぐには意識がなく循環器のドクターも、意識が戻るかどうかはわからないと言っていたのですが、父は翌日に意識が戻りました。

ドーピングでしょ、これは

読売新聞の記事です。

高校駅伝の一部強豪校で貧血治療用の鉄剤注射が不適切に使われていた問題で、日本陸上競技連盟(陸連)は来週中にも、高校に加え中学、大学、社会人の競技団体に使用実態の調査を依頼することを決めた。
鉄剤注射は、持久力を高める効果があるとされるが、体内に過剰な鉄分が蓄積され、肝機能障害などを引き起こす恐れがある。陸連は、来年12月の全国高校駅伝大会から、選手の血液検査結果の報告を義務付けるほか、身長、体重を報告させることも検討中だ。
これに加え、日本中学校体育連盟、全国高等学校体育連盟、日本学生陸上競技連合、日本実業団陸上競技連合の4団体と対策を協議していく。
陸連は、中高生時代に好記録を残しても、伸び悩んでしまう選手がいる背景には、鉄剤注射の使用があるとみており、若手選手の健康管理を総合的に推進する必要があると判断した。
陸連にも全国から「鉄剤注射の使用が低年齢化している」との情報が寄せられていることから、調査対象を中学生にまで広げたい考えだ。読売新聞の取材でも、高校で鉄剤注射を打っていたという大学生の女子選手が、「中学で打ち始めた」と証言した。

鉄剤は貧血治療のためであり、ドーピングの材料ではありません。健康を守る医師が子供達の健康を壊す行為を行なっていることに憤りを感じます。鉄剤を注射しても記録が伸びずに切り捨てられて、肝機能障害が残ったら誰がその責任を取るのでしょう?

ノベルティ

年末年始のご挨拶用に何かないかと思っていたのですが、今回はボールペンにすることにしました。たくさん作ったわけではないのですが自分でも使うからあってもいいかと思いまして。来週には届く予定です。

どうして鍼灸師に?その1

この仕事を選ぶきっかけとして、私の世代の男性では小学生の頃に流行った「北斗の拳」に影響を受けた人が多いのでは?特にトキに憧れた人が多いのではないかと。流石に人がいきなり爆発することはありませんが、大人に経絡秘孔の一つを突いたつもりが「よく効くツボよく知ってるね」などと言われて気を良くした覚えがあります。

専門学校へ行くとツボを覚えるわけですが、教科書的にはツボの解剖学的な位置、ツボがある場所の神経や動脈を一生懸命覚えるわけですが「〇〇に効くツボ」は記載がほとんどないのでガッカリしたものです。

私たちはどこか痛ければその場所を手で押さえるのが普通なので痛みを抑えるのにちょうと手が触れている部位(ツボ)がその時点での痛みに効くツボであることが多いです。症状とツボの組み合わせを何例も診ていくうちに治療方法が出来上がっていくものだと思います。

ノーベル賞受賞

医学生理学賞を本庶佑氏が受賞したというニュースがあり、喜ばしいことなのですが、人口減少に伴って様々な分野の人材が減少していることから研究者も同様に減少するわけで、日本からノーベル賞の受賞者が出なくなる日が来てしまうのではないかと思います。

免疫細胞の不活性化が症状を悪化させることを阻止することから、がんの治療として「オプジーボ」を用いた方法は自己免疫機能の改善という点で素人目にわかりやすい。免疫細胞の不活性化が症状を悪化させるという点ではエイズも同じような仕組みの疾患なので対策が考え出されるかもしれません。

さて、鍼灸治療で何ができるのかを考えた時に、血流の改善が可能ですが今回のニュースの時に説明をみなさんがご覧になったでしょうが、PD-1と呼ばれるタンパク質のブロックに対しては無力だなと思います。しかし、血流を改善することで薬剤を全身に行き渡らせることはできるのかなと思います。

私はあくまで鍼灸は補助的な役割を担っているのだと思っています。