論語と算盤

旬なものというか、ミーハーなものというか。私の住む埼玉県の隠れた英雄である渋沢栄一翁の有名な著書である。

高校時代には夏目漱石の小説を読んで文章の言い回しが全く頭の中で解釈できずに混乱した覚えがあるので江戸末期から近代日本の夜明けを生きた渋沢栄一翁の思いが読み取れるか不安。今は読み始めたばかりなのでまだなんとも言えないが、中世の日本から近代の日本に変わった時のこの国のエネルギーはどれだけだったのかと思う。

読み終えたら続きを書くことにします。

高熱隧道

 先日、黒部の太陽をDVDで観まして、その後黒部ダムについて色々と調べ始めた時に、映画の中でもちょっとだけ触れられている黒部第三ダムのことを題材にした小説があることを知りまして早速読みました。

 未開の地を切り拓くことがどれだけ大変なことか、文章を読みながら自分なりに理解したつもりです。今もなおトンネル工事は行われているけども技術革新でこの時代のような過酷な状況ではなくなったのかもしれない。通り過ぎてしまえばあっという間のトンネル、掘削時には1日で1m程度しか掘れなかったこともあったようです。多くの人の努力と犠牲の上で我々の快適な生活が送れていることに改めて感謝。

私はダニエルブレイク

観たいと思っていたのにずっと観れないでいたのですが、やっと観ることができました。

役所の手続きが全てオンラインですることになっているイギリスで、置き去りにされてる老人が奮闘するも最後は力尽きてしまう。フードバンクを知ったきっかけがこの映画の予告編だったのですが、この仕組みも今や普通になってきたのですね。

日本中でコロナワクチンの予約について同じような状況になってる。デジタル社会に取り残された人はたくさん。将来、私とてその時代の仕組みに取り残されてしまうかもしれない。

ちゃんと意味があったのです

今日は「端午の節句」でした。ひな祭りの時と違って以外に質素なことが多いような気がしますが、柏餅にちょっと縁起が隠されていたとは今まで知りませんでした。

普通、落葉樹は秋に紅葉して葉を落とすのですが、柏は冬を越して、春になり新しい葉が出てきてから前の葉が落ちるんだそうです。そのため「子孫が絶えない」縁起物なのだそうです。家紋で使ってる植物でもあり、この家紋の家では子孫繁栄を願って代々受け継がれてきたのでしょう。

 こどもの日でこいのぼりのオーナメントが乗っかったケーキを洋菓子屋さんで見かけました。今は敬遠気味かもしれませんが、昔の日本人が込めた思いを忘れてはいけないような気がします。少子化が進むばかりでこの国から日本人がいなくなるのも時間の問題でしょうね。

治癒力

 私たち鍼灸師の行なっている鍼灸の施術にしても内科医が処方する内服薬にしても、その効果は治療を受けた人に依存されています。鍼灸師が患者さんに鍼を刺入することが刺激となり何かしらの反応が生じて、結果として炎症が治まったり緊張が解けたりするわけです。薬も同様に体内に入った成分を十分に活用できるかどうかは患者さん次第なわけです。

 せっかく当院へ足を運んでくださったのだから、少しでも症状が改善してほしいと願いながら施術をしていますが、思ったような結果が得られないこともしばしば。稀にあるからある意味で困るのですが、施術してすぐに痛みが治まるケースがあるのです。毎回、絶対そうなるわけではないから、少しの改善だけでは納得してもらえない方が多くいるのです。

 コロナウィルス用のワクチンも然り。100%罹患しないわけではありません。ワクチンによってウィルスに完全に対抗しうる免疫を獲得するのが目標であるけども免疫抗体が十分に作り出せるかどうかは、やはりその人次第ということになります。

 では、治癒力を高めるにはどうしたらいいのかということになります。この辺りは昔から伝わる「養生」ということになるのでしょうね。食事はバランスよく腹八分目、早寝早起き、適度な運動、ストレスのない日々。どう考えても現代人にはどれかが欠けるような気がしますね。

南極物語

 先日、BSプレミアムで放送していたのです。劇場公開当時小学生だった私には犬にまつわるかわいそうな映画ということと、偉人の話でアムンゼンの話を読んだ後でのことでしたから犬ぞりでの南極冒険は心躍るテーマでもありました。東京タワーの足元にこの時の犬たちの銅像があるのは知っていましたが、宗谷が船の科学館にあることを知り、お袋に台場まで連れて行ってもらったものでした。

 高倉健が演じていたことは覚えていましたが、渡瀬恒彦が相方だったことは全く覚えていませんでした。

 それに、写真を撮るようになったからでしょうね、絵の作り方に感動したのです。犬ぞりの通った跡が夕日で赤く浮かび上がっていることとか、春の南極を空から撮った氷の下に台地が見えていたりとか、葛藤と自分なりの結論を表現するのに背景と人物の立ち位置が見事にシンクロしていたりとか。

 パロディで使われることも多い気がしますがメインテーマは、かすかに青く見える分厚い氷と極寒の極地の温度感を見事に表現していると思います。

 長い年月をかけて見返してみると気がつかなかったことがたくさん見えて非常に楽しく嬉しい経験をしました。

 しかしながら、我が娘たちは特に何も感じなかったようです。以前、立川にある国立極地研究所に連れて行ったり、船の科学館で実際に宗谷に乗船したりしたのですが。余談ですが、娘たちを船の科学館に連れて行った時に操舵室でボランティアガイドをしていた男性は第3次越冬隊の方でした。マニアックな質問をしたらそれなりのことを話してくれたことを、ふと思い出しました。

撮影

 この時期は梅の花が見ごろかなと思うのですが、今年もまた植物園とか公園が臨時閉園しているので残念ながら撮影ができない。腕が鈍ってしまいそうな気がします。桜の時期には行けるかしら?でも名所での混雑を考えたら無理かしらねえ。

チェリーパイ

 今や品川のウィング高輪にしか存在しないアンナミラーズ。いかにもアメリカンなチェリーパイを食べたいと思っても行くのが遠いし、まあ、お値段もそれなりなので自分で作ることにしたのです。カルディでチェリーの缶詰が2種類あるのでどちらも購入して作ることに。

 ネットで簡単な生地の作り方を見つけ早速作ってみる。スポンジケーキを焼くほどの手間もなく割と楽に作れました。

スマホ脳

 久々に読んだ本のことを書いておきます。新潮新書から出ていますアンデシュ・ハンセン著、久山葉子訳の「スマホ脳」です。著者は私と同い年でスウェーデンの精神科医。私たち「ヒト」という生物の作り上げてきた身体機能と現代社会とのギャップがどれだけかということを思い知らされた一冊でした。

 もともとスマホがない時代があって後から自分の人生の中にスマホが加わった場合と生まれてから当たり前のように存在している人と想像以上の差があるようです。私の娘たちにスマホを持たせるにあたりどのようなスマホとの付き合い方を教えられるかと思案している今日この頃。