ダイエット大作戦(1)

 8月1日の梅雨明けとともに始めたダイエット。流石に40代半ばを過ぎるとそう簡単に体重が落ちない。

 とはいえ、続けなければ意味がない。最初は距離にして2km約30分のウォーキングから。2週間続けてそこにほんの少し500mくらいのジョギングを加える。10年くらい前に膝を痛めたので無理は絶対にしない。

 3週間経って、ジョギングの距離を1kmまで増やす。600m走るだけで息が上がり、本当におっさんになったなと自覚させられた。

 1ヶ月。体重が4kg減って71kgに。1週間で1kgのペース。無理なく推移してる。

 どうしても減りが悪かったので糖質制限もした。白飯は子供用のお茶碗で1日に1膳。お菓子は口にしない。野菜の摂取量をかなり増やした。それに伴って便の量が増えた。これについては興味深い話があって、戦前の日本人の平均重量は500g。それが最近では200g程度だという。欧米化した結果の一つであることに間違いはない。大腸癌が増えている原因の一つでもあろう。排便の前後で体重を測るとおよそ500gの差がある。私の体内の環境は戦前の日本人に近くなってきたようだ。

200g,500g

 自由に量を決めて食べるステーキの話ではありません。便の話です。現代人の便は約200g。これが昭和の時代には500g。食生活の変化は食べた後の結果にも反映されているわけですね。かかる病気も変わりました。かつては胃がんが多かったものが今や大腸がん。日本人の体型もかなり変化しました。

 今年の夏から食事にかなり気を使うようになりました。今までもとっていましたが、より野菜を多く摂るようにしました。生野菜でしたらリンゴ酢とアマニ油をかけてます。

 8月初めから食事を変えたら、今は便の量が500gです。(直接ハカリで計測したわけではありませんよ。トイレに行く前後で体重計に乗ったのです)10月にかかりつけの病院で血液検査があります。この夏の健康診断の時の数値と比較してみようと思っています。

スマホ首?スマホ頭?

 なんの写真かお分かりだろうか?後頭部にある頭蓋骨の出っ張りを外後頭隆起と言います。手で後頭部を触って一番飛び出ているところなのでわかると思いますが。スマホを見る時に下を向くことが多いので、どうやらその姿勢に対してここにツノ状の変形が出てきているとのこと。この変形は進化なのか退化なのか。ただ、首に起因する症状が今後増えるのも間違いない。

王様の食事をしよう

丼の淵までなみなみとスープで満たされている佐野ラーメンを食べるときは、顔をどんぶりに近づけるのが普通でしょう。サンドイッチやおにぎり、串焼きではそうではないかもしれませんが、普段食事をする時って多少なりとも前かがみになってはいませんか?前かがみのまま食事をすると胃を折り曲げるような状態になります。逆立ちして食事をする人はいないでしょうが、逆立ちでもちゃんと胃の中に食物は収まります。しかし、前かがみになることにより、胃が上部の方で折り曲がっている場合は胃液が食道の方に逆流してしまうことがあります。ですから、食事をする時には背筋が伸びた状態でいることが大事です。

ヨーロッパの王様は冠が落ちないように食事をしています。ナイフとフォークで食べやすい大きさに切り、口に運ぶわけですが、頭を動かさない代わりに切った食材あるいは、食材にかかっていたソースが皿から口までの間に落ちるかもしれません。ナフキンを首から下げたり、膝の上に広げればポタッと落ちても衣服を汚さずに済みます。

話がちょっとそれましたが、食事をするときに背筋が伸びていると胃も本来の形ですし、胃にかかる負担を減らすことができます。慢性胃炎であったり、逆流性食道炎の方はご自身の食事姿勢を確認するといいかもしれません。

クリフニュースvol.5

久々にクリフニュースを書きます。東洋医学的な考え方と妊活について。東洋医学と一口にいうのですが、柱が2本あります。陰陽学説と五行学説と言われる2つの理論が根底にあるのですが、このうち今回は陰陽学説に根拠をおいたお話をしたいと思います。

物事を「陽」と「陰」に分けて分類します。太極マークを見たことがあるでしょうか?韓国の国旗にも描かれています。陽と陰は互いに抑制しあい、依存しあい、転化している様子を描いたものです。1日の空の様子を眺めてみると理解しやすいでしょうか。闇が徐々に薄れて夜明けを迎えます。太陽が南中に来ると、天高く空を感じます。夕方に日が沈み闇に染まってくる。この変化はデジタル的に一瞬でパッと変わるわけではなく徐々に変化するものです。太極マークの白と黒、まさに徐々に入れ替わっている様子が示されています。

人が誕生するのは昼が多くて亡くなるのは夜が多いことは見当がつくでしょうか?次の新しい命を作り出すのも、実は夜ではなく昼間の方が良いのです。

とはいうものの、ちょっと難しい話かもしれませんが。

クリフニュース vol.04

駅でもサービスエリアでもトイレの前に一列で並んで、空いたところに入るのは普通になってきましたが、以前は切羽詰まってる時に高齢の男性の後ろに並んでしまったら冷や汗が出る思いをしたものです。なかなか出ない上にいつまで経っても終わる気配がない。男性であればその影響に個人差はありますが、80歳になれば100%「前立腺肥大」になってしまいます。排尿に影響が出てしまいます。程度は1期から3期に区別されますが、この中で2期になると手術が適応になります。

1期の時は薬物療法が行われるのですが、程度が軽いうちは鍼で尿の出が改善するようです。ただ、継続的に行う必要はありますが、投薬で結果がいまいちであったり副作用が強く出てしまう方にはオススメしたいお話です。

クリフニュース vol.03

今回は論文のご紹介ではないのですが、私が師匠に教わった現代人に必要な治療技術の中で「眼の疾患」に対する鍼治療をご紹介したいと思います。

時は1970年代、師匠は眼の疾患に対する治療で悩んでいたところ、月刊紙「人民中国」に眼の疾患に対する特効穴が発表されたのを知り、その発見者、李先生にまだ日本と中国に国交がない時代、単身で会いに行かれ習得されたものです。

このツボは非常にデリケートな操作が必要で、学生時代に師匠にどれだけダメ出しされたか分かりません。

師匠の教えを受けてから10年以上たち、どうにか形になったかなと思っております。

クリフニュースvol.02

不定期発行の鍼灸治療普及の小さな試み、クリフニュースでございます。2回目のお題は「お灸で爪水虫を治療する」です。

爪の水虫は以外と多い疾患です。しかも難治性で途中で治療をやめてしまう人もいるぐらいです。灸で爪の水虫治療が可能です。小さなお灸を白く濁っている爪の上に乗せて、爪の上で灸を燃やし切ります。同じ場所に3壮(お灸の数は1そう,2そうと数えます)据えます。
 熱による殺菌効果、局所の血流改善による組織再生の促進が得られます。水虫で皮膚科を受診されている方は塗り薬ないし、内服薬が処方されていると思いますので併用していただくとより効果が得やすいと思います。

年頃の娘を持つお父さん達、密かに対策するなら今ですよ。

 

 

<参考文献>
現代医学的な病態把握に基づいた東大式鍼灸治療の実際(第15回)糖尿病の足病変に対するフットケア(その3)
爪白癬に対する灸療法 医道の日本 68(3)(通号786)2009.3 p.90~95

 

クリフニュースvol.01

不定期発行の鍼灸普及を目指す小さな試み、クリフニュースでございます。鍼灸は医療系の仕事の中でどちらかといえば隅に追いやられてる感が否めない分野でして、それを打開するために小さな啓蒙活動を展開しようと思っております。ところで、クリフとはなんぞや?と思われる方がいると思います。「崖」のことです。被虐的な表現をしなくてもいいような気がしないでもないのですが、背水の陣のような意味合いもあるかと思います。治療院には紙面で用意してありますのでご興味のある方は、ぜひお越しになってください。webでは一部抜粋したものを掲載しようと思っております。

さて、第1回目なのですが糖尿病と鍼灸についてお伝えしたいと思います。鍼灸治療で糖尿病が改善するかというと、大学病院での検証の結果、残念ながら鍼灸治療だけでは何も変化がなかったのです。しかし、糖尿病がひどい方は入院することがあります。では入院してどうするのかというと、運動療法と食事制限をするのですが、着目点はこの運動療法です。鍼灸だけでは改善が見込まれなかったものが運動前に鍼通電刺激を行うと筋肉の中でより多くのエネルギーを消費しているらしいことがわかってきました。運動だけを行うよりも鍼刺激を加えた方がより効果的であることは科学的に証明されつつあります。最近は科学的根拠に基づいた治療法が普通になりつつあります。鍼灸はどうしても経験であったり科学的に証明しにくい東洋医学的な説明をすることがあって現代の医療とかけ離れてしまっている部分が多い。しかし大学病院では血液検査をしたり、経過も3ヶ月に渡り追跡調査を行なっていますから科学的な説明がなされることをしています。応用すれば減量目的の運動前に鍼通電刺激を行うことが、より効果的であろうと思われます。

鍼灸は整形外科的なものだけでなく内科の領域も補助的なことが可能であることをご理解いただきたいと思います。

<参考文献>医道の日本 第787号 2009年 p.78-94 現代医学的な病態把握に基づいた東大色神級治療の実際(第16回)糖尿病に対する鍼灸治療ーインスリン抵抗性に及ぼす効果についてー