仕組みの変更

10月1日より、健康保険を使って鍼灸治療を受けるのに必要な「同意書」の書式が変更になります。有効期間が3ヶ月から6ヶ月になり、患者さんの手間が少し減って、より使いやすくなったと思います。

来年の1月には患者さんの手間は変わらないのですが、制度が変更になります。少しでも鍼灸の業界がいい方向に進んでくれればいいなと思っています。

東洋医学ホントのチカラ

昨日NHKで放送された番組です。私たち鍼灸師にとっては非常にありがたい番組でした。一般の方々に「鍼灸とはどういうものか」をいかに伝えるかが業界として取り組まなければならない課題だったわけですが、あのような番組を放送していただくことで一般の方々に鍼灸が浸透していくことを期待したいです。

指定難病

日本の国で指定している難病があります。平成30年4月現在で331疾患あるようです。学生時代に「臨床医学各論」という科目で色々な病気のことを学ぶのですが、聞いたことのない病名がズラリと並んでいます。現役のドクターでも全てを見抜ける人はいないんじゃないかと思います。となると、近い将来病気の鑑別をするのはAIにとって代わるのかもしれません。とはいえ、難病とは治療方法が確立していない疾患ですから、根絶するのはAIを用いても難しいのではないかと思うのです。

医師の治療に疑問を持ち鍼灸治療を受ける方は少なくありません。しかしながら、鍼治療で遺伝性疾患が良くなることはありえません。鍼治療で全て解決できるなら、そもそも難病に指定されているわけがありません。どうにかしてあげたい気持ちはありますが鍼灸師にできることは限られています。

あらゆる治療手段が使えるドクターでさえ問題を解決できないのは、鍼灸師より苦しい事かもしれませんが…。

自分で治すその1

数日前、目が覚めたら口が開かない。無理に口を開けると、右の顎関節に激痛。パキッと音がして口は開くものの、とにかく噛むたびに痛い。左側で噛むにしても痛い。自分で鍼治療をすることにした。鏡を見てパルス通電の電極をつける。毎日刺鍼して、どうにかこうにか徐々に痛みが軽減してきた。あと少し。

本物のプロ(1)

20年以上も前の話ですが、クリスマス前に僕がアホなことをやって、右の大腿骨を骨折して入院しました。お袋は寒い中を毎日のように見舞いにきて、それが無理に繋がったのでしょう、肺炎を起こして同じ病院に入院することになったのです。

お袋の部屋に行くと、丁度回診の時間でした。まだしばらく入院が必要だという話があって先生たちは次の部屋に行ったのですが、しばらくしたら院長先生が僕とお袋の元へ戻ってこられました。院長先生はお袋が肺がんではないかと考えていて、そんな中でこんな話が出ました。

「料理人は肉でも魚でも切るときにまな板使うよね、医者は手術の時にあちこち切るけどまな板って無いんだよ。柔らかいもの切るから下に硬い土台があったほうが切りやすいでしょ、じゃあ、まな板はどうする?僕らはね、これをまな板にするんだよ。」

そう言って院長先生は左手の人差し指を僕の目の前に出しました。

「自分の指をね、まな板にするんだよ。もし、手袋と一緒に自分の指を切ったら…、手術している患者さんがエイズとかC型肝炎とか、血液で感染る病気だったら自分もそうなっちゃうかもしれない。でもね、目の前にいる患者さんを助けられたら医者として本望だ。」

本当の医者ってそういうものだと認識したものです。この話をしてくれた村田先生はご自身が僕に仰ったことをお忘れかもしれない。しかし、その言葉は僕の中にずっとあって、僕も同じように「目の前の患者さんを少しでも楽にしてあげるんだ!」という気持ちでいつも仕事をしています。

たかやんが来てくれました

「たかやん」こと高邑先生は理科の教師で、私が中学2年生の時に教わっただけなんですけど、「たかやん」から教わった「法則」は40歳を過ぎた今でもよく覚えています。それだけ教え方が上手でした。何よりインパクトがあったのは一番最初の授業はアコースティックギターを教室に持って来て、松山千春と長渕剛の歌をリクエストに応じて弾き語りしたことですね。今そんなことする教師っているんでしょうか?

現在は教師を辞めて新座市の市会議員をされています。

よくやってしまう間違い

我々日本人の多くはお風呂とか温泉とか好きだと思うのですが、腰でも肩でもそうなんですが、痛みが強い時に入浴すると症状が悪化します。とにかく温めれば治ると信じてる方は大勢いらっしゃると思うのですが、そうでないことを知っていただきたい。

同様に飲酒もそうです。酔ってる間は痛みを忘れているでしょうが、酔いから覚めた途端に症状が悪化して痛みが増強します。じゃあ、痛みを感じないように常にお酒を飲み続けます?それは違う話ですよ。

まだ知られていないようで…

近所の奥様が鍼灸治療は高いものだと思っておられて。我が家もそうですが、小中学生の子供がいる家庭では子供のことが優先事項で自分の体のことは後回しになっています。

彼女は健康保険を使って鍼灸治療ができることをご存知なかった。我々鍼灸師が少しの経済的負担だけで体のお手入れができることをもう少し周知させるべきだと思うのですが。

ちょっと持論を

私は仕事をする中で、他に適切な日本語の表現はないものかと思うことが多々あります。一番気になるのがチリ紙交換じゃあるまいし「お気軽にご相談」とよく書かれているんですが、いくら相手が医療人とはいえ、初対面で見ず知らずの人に深刻な自分の体のことを相談しますか?信頼関係をなるべく早く構築しなければならないとは思います。しかしながら、本当に悩んでいることは口にしないですよ、普通は。そんなわけで、私はホームページに「お気軽にご相談ください」とは書いていません。